THE END / ICHIGO 100%

結局全ての矛盾を東城綾が抱えていたというお話でしたね。
結局西野つかさにずっと惹かれ続けていたというお話でしたね。
勿論真中淳平に甲斐性が無いことがその原因であるのには間違えないのですが。
淳平はずっと同じ「思い」を持ち続けていた。
淳平が思いを持っていたから、綾もつかさも思いを持てた。
3人とも、やりたいと思ったことを貫く事が出来た。そして出来るようになった。なるようになった。
淳平は、綾を変えさせた。綾を進ませた。
淳平は、つかさに気づかせた。つかさをも進ませた。
綾は、淳平と同じ夢を見たいと思った。
つかさは、淳平と別の夢を見たいと思った。
夢が出来た、思いが生まれたふたりは、それぞれ淳平を「想う」ようになった。
では淳平の想いは?
「なぜつかさを選んだのか。」
この部分に対する論理的な説明が、見あたらない。
なぜ綾を選ばなかったのかという解は、高3の学祭後に顕在化している。
それは「つかさのほうがより大切だから」ということ。
そこには、その文脈だけではつかさを選んだ理由が見えてこない。
一つの考え。
つかさが淳平に高卒後渡仏すると告げたあの時。
離れてしまう、終わってしまうという危機感。
そこから生じた「失いたくない」というキモチ。
自分と同じように、夢を追いかけ続けようと決めた事に対する同意。
そこから生じた「がんばれよ」というキモチ。
ふたつのキモチが、重なり合ったときに淳平の中に生まれた「愛」。
同じ夢を見ている。進む方向も相似している。でもそこに愛は生まれなかった。
見る夢は違う。ベクトルの向きですら相反している。だからそこに愛が生まれた。
淳平が、初めて自分からキスした相手は、つかさ。
淳平が、初めて「温もり」を感じた相手は、つかさ。

それは淳平の中に、夢以上に大切な「愛」があったから。
あくまでこれは一つの考え。
思いは叶う。
想いは儚い。
綾の、3年間の想い。
それだけは、どうしても成就しなかった。
同じ夢を見続ける為には、叶わないほうが良かったのかもしれない。
つかさと淳平は、思いが叶って、想いあえた。愛が生まれた。
故に「全ての矛盾を抱えた」ヒロイン。
淳平とつかさは、恐らく簡単には切れないだろう。
淳平の根底には、いつか「数学ノート」を映像化してやるという思いがハッキリ見える。
綾と見たかった同じ夢は、恐らく現実のものになるだろう。
つかさ × 淳平 × 綾
決して切れる事のない、永遠の「ふたまた」(但しとてつもなく清潔です)。
まさかつかさエンドだとは思っていませんでした。
3人とも適当な距離感をもって進んで行くのではと感じていただけに、少し驚きました。
少年は、こうやって大人になった。
少女は、こうやって大人になった。
そんな感じなんでしょうか。

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